手の届かないキミと



夜景…か、あることを思い出して、低いところで結ったサイドテールに触れる。

昨日家に帰ってから、ミチルさんにもらったシュシュがないことに気がついた。

きっと、屋上にでも落としてきてしまったのだろう。

月曜日…探しに行かないと、な。


くいっと腕を引かれて、顔を上げると、ハルくんが私を見て「行くよ」と笑った。


…なにもなかったように笑うハルくんに、ときめくのと同時に心が沈む気がした。

今のハルくんは、冷たいハルくんなんかじゃない。

先週までのハルくん…

いや、もしかしたら、それ以上に優しいかもしれない。


ふわふわと優しいハルくんが、夢みたいに思える。

だって、こんなの…どうして……?