手の届かないキミと



私は恥ずかしくなって、ハルくんから離れようとしたけど、

ハルくんは繋いだ手を放してはくれなかった。


さっき私がしてしまったように、ぎゅっと強く握ってくる。


「もう少しで抜けるし、幽霊出るなんて嘘だよ」

からかわれたとか、おどかされたとか、

そんなのはどうでもよかった。

…ハルくんの声色が、とてもやさしかったから。


薄暗かった森を抜けると、そこは下に広がる街を見渡せる、高台のようになっていた。

この神社って、丘の上にあるんだったっけ…。


ハルくんに引かれて手すりのあるところまで進むと、太陽から月にバトンタッチする時間…

夕暮れが織りなす美しい空が広がっていて、トライライトに照らされた夜景は、とても綺麗だ。