手の届かないキミと



わけもわからず、ただ多田くんのうしろをついて行くと

次第に周りを歩く人が増え、その多くが浴衣だっったり甚平を着ているのに気が付く。


「お、いた!」

そう言って手を挙げる多田くんの視線の先には、神社の鳥居の前でこっちを見て手を振り返す、ナナと西村くんの姿があった。


鳥居の先の境内は、たくさんの屋台と人でにぎわっているのがわかる。

今日、お祭りなんだ…。


ナナたちと合流すると、西村くんが悪戯に笑う。

「今日ここのお祭りなんだ。だからこっちに抜け出そうと思って」


あんな狭いとこで下手な歌ばっか聞かされるカラオケより

こっちのほうが楽しいだろ?って。