手の届かないキミと



かすかに肩を震わせる古畑を見て、俺はどんだけ怖い存在なんだよと思った。

ポケットに手を入れると、女子に貰ったあめがあることに気づく。

貰い物だし、こんなんで機嫌取りにはならないと思うけど…俺はそのあめを古畑にほらっと抛った。

これでチャラくて苦手な怖い杉浦くんじゃなくて、

あめをくれた優しい杉浦くんとでも、

古畑のなかの俺に対するイメージが変わってくれればいいけど

…なんてな。


顔を真っ赤にして礼を言う古畑に背を向けて歩き出したとき、

『あのっ…ハルくんっ…!』

と古畑にしては珍しく大きな声で名前を呼ばれた。