手の届かないキミと



真っ白なベッドの上で、何も知らなさそうな無垢な寝顔の古畑。

俺はそっとその場を離れた。


…さっさと手当てを済ませて、ここから出よう。

古畑の眠りを妨げてはならないという使命感に駆られて、俺はちゃっちゃと女子の手当てを済ませた。


そして早く保健室を出ようとしたのに…

『やっぱり』とか言って、またすがりついてくるその子。


俺は優しい言葉で、でもさりげなく

”はやく保健室から立ち去れ”という意味を込めた言葉をかけた。



その日の放課後、

『なあ、菊谷ー』

『なんだ』

相変わらず、部室でたばこをふかす男に俺は言った。