手の届かないキミと



『なんだよ、それ』

『たぶん古畑はそこそこ可愛い。

…まぁ、髪型とか、手入れしてやる必要あるけどな。』


この教師、本当に教師として大丈夫なのか?

可愛いとか…生徒を顔で見てる時点でアウトだろ。


ははっと笑って立ち去ろうとする菊谷に声をかける。

『おい、どこ行くんだよ?』

『古畑んとこ。女たらしくんが泳がないって言うから

やっぱり掃除しなくていいよーって伝えてくるー。』


たらしはどっちだよ…

語尾をだらしなく伸ばしやがって。

破廉恥教師が。


でもそれから俺は、いつもひとりでいる古畑のことが気になって、見かけたら目で追うようになった。

…ほんとに、友達がいねーんだな。