手の届かないキミと



「あのっ…ハルくんっ…!」

振り絞って出した声は、思った以上に大きく出た。


ハルくんが私の声に振り返る。

私を見つめるその視線に、胸が焦がれる。


ぐっと拳を握ると、のどがきゅっとしまった気がした。



「…っ…すきですっ!付き合ってくださいっ…!」


顔がカアーっと赤くなるのと、心臓が今までにないくらいに暴れるのを感じて、私は下を向いた。

どくどくどくという私の心臓の音が耳に響く。


少しの沈黙に、息が詰まる。

苦しい…。