手の届かないキミと



授業中、私だって気が気じゃなかった。

だって…

私の隣の席には、ハルくんがいて。

でもそれだけじゃなくて…

今日のハルくんは特別だ。特別、近寄れないオーラが出てる。


なんだか、怖い。

今日のハルくんは、とても怖い…。


どうして西村くんの席を奪ったのかはわからないけど、

隣の席を恐る恐るちらりと見てみると

ばちっとハルくんと視線が合った。


ハルくん…こっち見てる。

もう一度ゆっくりと視線を向けてみると、ハルくんは机に突っ伏したまま、顔を私のほうに向けていた。

その真っ直ぐな視線に、心が震える。