手の届かないキミと



「かわい~」

「こんなに可愛かったっけ?古畑って」

「美少女じゃん。びっくり。」

「めっちゃかわいい~」

「ほんとお姫さまみたい!」

聞きなれないほめ言葉たちに、カアーっと体温が上昇する。


「そんなことあるわけないよ」って否定した声も、大勢にあっけなく消されてしまう。


みんなお世辞だとしても、うれしかった。

思わず顔が笑顔になりかけたとき…


ガラッとドアを乱暴に開ける大きな音がした。