手の届かないキミと



私の近くに、敵……?

考える間もなくゲームスタートのホイッスルが鳴った。


「わわっ」

私はあわてて西村くんの後ろにまわった。


「古畑!おい、なんだよ」

「わたしっ…苦手なの、球技」

私は基本的に、運動が得意なほうではない。

球技にいたっては、壊滅的。

でも小さい球のほうが致命的だから、その点では卓球じゃなくてビーチバレーでよかったのかもしれない。


「だからって俺を盾にするなよ!」

そう言いながら笑う西村くん。

それでもぐぎぎと私を前に押しやろうとするの、やめて(泣)