手の届かないキミと



涙でぐちゃぐちゃの顔が、ハルくんの綺麗な瞳に映る。

そらそうと思った視線も、やさしい手で涙を拭われて、かなわなくなる。


「俺、こうみえて水泳部」

ハルくん部活やってたんだ…

知らなかった。

だってそんな話、聞いたこともなかった。


「でもうちの学校の水泳部って部員が3人しかいねーから、

大会出るにもメドレーリレーとかできねーし、

個人で出たいやつだけ大会出てるから、無名だよな。」


水泳の話をするハルくんは、今までに見たことのない顔をする。


「俺が水泳部だって知ってるやついねーし、

お前だれにも言うなよ。面倒くさくなるから。」