手の届かないキミと



お昼の前に、一度、泳いでこようかな。

ご飯食べたあとすぐに海に入ると、気持ち悪くなってしまうだろうし、

それに、せっかく海に来たんだ。


私は泳ぐのが得意じゃないから、浮き輪を借りた。


波打ち際では、村山くんをはじめとするクラスの子たちが、ビーチボールで遊んでいた。

そのわきを通るときに、村山くんと目が合って、笑いかけてくれた。

私も村山くんに、笑顔を返す。


楽しそう…

海からあがったら、「私も混ぜて」って

言ってみようかな…

村山くんがいれば、大丈夫そうな気がした。