手の届かないキミと



どっちつかずで、中途半端で。

気持ちに正直になればいいだけの話。

なのにそれができなかった私は…

なんて欲張りになったのだろう。



「はーるーっ!こっち!」


人間って、楽なほうに流れてしまうものなのかもしれない。


「こっち来てって!」

「なんだよ」

こんなに人がいても、少し離れていようとも、

気づいてしまうのはなぜだろう。


「はーやくっ!」

「来たよ。話があるって、なに?」