手の届かないキミと



「まだ僕たちって学生だし、若いし、

それに他人の恋愛になんてどうこういう筋合もないけど…

僕は、古畑に杉浦はすすめられない。」


まっすぐに私をさす村山くんの視線が、痛い。

私のこと考えてくれてるって、痛いほどにわかるから。


「僕だってまだ若いけど、でも僕は…

女の人とは誠実に付き合いたいと思ってる。」


…私だって、誠実な人と付き合いたい。

遊びは…いやだよ。


そのとき、「はーるー」と格別に甘い声で、ハルくんの名前を呼ぶ声がした。