手の届かないキミと



村山くんの後を追って、ビーチへと降りてくると

クラスのみんなはすでに、水着で楽しそうにはしゃいでいた。


「村山くーん、どこ行ってたのぉー」

「早くー、こっちだよー」


さすがは、村山くんだ。

優しくて爽やかで、好青年な村山くんはやっぱり、モテる。


「今いくから、待ってて!」

そう言って村山くんが手を振ると、女の子たちは「はーい」と言って、海のほうへ駆けていった。


「古畑は、どうする?」

「私は…」