◇ 「ワタルゥ……」 店を出た私は、ワタルに呼びかけた。 「何ですか、お嬢」 「あの店って、組長候補がいる店なんだよね?」 (何かの間違いだったらいいのに……) 私の願いを無視して、ワタルは自信たっぷりにうなずく。 「間違いなくそうです」 「……ってことはさぁ」 ごくんと唾をのんだ。 「青井君が、その……」 「次期、青龍組組長になるはずです」