ぜんぶ、幸祐のおかげだ。

そう思って、私は、静かにつぶやく。





「ありがと……」

「ん?」

「……ううん、なんでもない。大好きだよ」

「俺もだよ」





ためらいなく、幸祐は微笑んだ。

あぁ……愛しい人が微笑んでくれるのは、なんて幸せなことなんだろう。






幸福に浸りながら、私は深い眠りに落ちていった。