恋人は高校生組長

「えー、じゃ、俺も帰る!」




ペチャンコのスクールバッグを抱えて、愛斗が教卓から飛び降りた。




「え、マナト帰っちゃうの?」

「ヒカリさみしいぃ~」

「ハナもぉ~」




甘えた声を出すのは、愛斗の周りでキャーキャー言ってた子たちだ。




ヤンキーだか暴走族だかに入ってる子で、えっと……ヒカルちゃんとハナコちゃん…だっけ?

カラコンも付けまつ毛もチークもリップもけばけばしくて、まるで妖怪のようだ。


やだやだ、気持ち悪い。

男に媚びる女は嫌いなんだよね。




ってわけで、私は眉をしかめると、愛斗を無視して歩き出した。

なのに……






「わりぃわりぃ、今度また遊ぼうな!」



愛斗は笑って手を振ると、調子よくスキップして、私のほうへ駆け寄ってきた。