恋人は高校生組長

しかし、西宮大河は、女性にも息子にも『西宮』の苗字を名乗らせることを望まなかった。

ヤクザの名を、我が子に背負わせたくなかったから……




『自分の子だと認めていないの?』『私が身体を売っていたから信じてくれないのね』と、女性は大河を責めた。

そして、乳飲み子のワタルを抱いて、彼のもとを去った。

西宮大河も、縛ることをよしとせず、彼女を追わなかった。





そして年月は流れ、西宮大河は1人の女性と恋に落ちる。

それが……私の母、藍香(アイカ)だった。

二度と愛する人を失いたくないと望んだ大河は、藍香と籍を入れた。

藍香も大河が堅気でないことを受け入れ、共に人生を歩む決意をしていた。



数年後には子供も生まれた。

名は、瑠理香。





「私は……ワタルの妹なの……?」




震える声で問いかけても、ワタルはうつむいたまま答えない。