「あのね、奈織ちゃん!!」


「なんですか??」



ピンクが耳を寄せろと手招きするから、仕方なく傾ければ、



「さっきね、私のことでそーくんに女だからってひと括りにしないでって言ってくれたでしょ?


それでそーくん、奈織ちゃんに“女なんかみんな一緒だろ”って言ったこと謝りたかったんだよ」


「あーっ、そのことだったんですか!!」



「本当に気づいてなかったんだね」



「…今気づきました」



…ん、ていうか、なんかものすごい勘違いしてるかもだけど。



私、あんたのためのオレンジに言ったわけじゃないんだけど。



自分があんな醜い女と一緒にされるのが嫌だっただけ。




「意外に天然入ってるんだね」