「ねぇっ、奈織ちゃん!!」



いきなり目の前に現れた物体にいら立ちを覚えながら、


にっこりと笑って口を開いた。



「…どうかしました、紫穂さん。」



「きゃぁぁっ!!私の名前覚えてくれたんだ!!」


うるさい、耳障り。


早く寮に帰りたいんだけど。



てか、今まで存在自体忘れてたから。



「…もちろんですよ。」


もう、笑うの疲れんだって。


「えへへっ。


あ!!そういえば、寮の部屋どこなのかなーって思って。」


…そんなことぐらいでいちいち呼び止めんなっての。



「…確か1804号室だったはずですけど。


どうかしたんですか??」



「うわー!!最上階!!いいなぁぁ~!!


今日遊びに行ってもいい!?」