「…私は、今日桜並木の道を通ってここ海堂学園に入学できたこと、



そして、生徒代表としてここに立たせていただけること、



心から光栄に思っています。


私たちは今日、ここで出会いました。



何万人といる高校生の中で、



何千人とこの学園を受けた中で、


今、こうして私たちは出会ったのです。



すごく素晴らしいことだと思いませんか?


人には、変わりなんていません。



動物だって、植物だって、生きているものすべてに変わりは存在しないのです。



一緒のように思えても、そこには必ず違いがあります。


それは個性となり、私たちをより彩ってくれるでしょう。



みんな唯一無二の存在なんです。



それが一番大事なことで。


絶対に忘れないでください。



さっき理事長が言ったこと。



“将来俯いて歩くしかないような事をするな”



一人では道を誤ってしまうこともあるかもしれません。


だからこそ“仲間”がいるのです。



一人で抱え込まないでください。


あなたが周りを信頼し、頼れば、


周りはきっとそれに応えてくれるでしょう。



だからどうか、お互いを信じあってください。


何千分の1の確率で巡り合った仲間を無駄にしないでください。




…最後になりましたが、来賓の皆さま、私たちの祝いの席にご出席いただき厚く御礼申し上げ、終わりとさせていただきます。



新入生代表神城奈織。」