「じゃあ、入試は免除してやる。

まぁ、どうせ首席だろーしな。


しかし、その代わり新入生代表の挨拶をしてもらうことになるが、いいか?」


その言葉に私は迷いながら頷いた。


中学の入学式で挨拶は経験したが、注目を浴びるのが嫌だった。


でも、今からはそんなこと言ってられなくなる。


財閥の代表に恥じないように過ごさなきゃいけなくなる。


「じゃ、俺は帰るな。

入学式は4月9日だ。」


それだけ言うと、彼は颯爽と帰っていった。