1年半後、私は両親との約束通り日本へ帰国した。



不思議と日本に対する嫌悪感こそあったものの、日本を出る前のような怯えはなかった。




立つ鳥跡を濁さず、と勝手に屁理屈をつけ、私は帰国することを大学の誰にも告げぬまま、日本へ降り立った。