「俺もうお昼が楽しみで仕事が手につかなそうだよ~」
「知らないよ、もう」
「紗弥さんのお弁当が楽しみだからだよ?わかる?」
「そんなに楽しみにしなくていいってば」
「楽しみだなぁ、脚が変なタコさん」
「下手くそってことね」
「あ!奈良原くんおはよう~」
橘と喋っていた麗が、一紗に気がついた。
一紗が営業の笑顔で笑いながらエレベーターに乗り込む。
「おはようございます、吉川さん。橘さん」
「お~、お前いっぺん飲み付き合えよ」
「朝からそれですか」
「いいだろ~?なぁ?宮内」
えっ、わたし?
「い、いいんじゃない?」
「えぇーっ、紗弥さぁん」
「んだよオマエ嫌なのかよ?」
わたしにすがりついてきた一紗を、橘がどつく。
「嫌じゃないですけど…」
「んじゃー今夜付き合えよ」
「紗弥さぁん」
「行ってきなよ」
「紗弥さんのご飯ないよ?」
「じゃあ紗弥、今日は私とご飯行こう」
「あ、いいね」
「紗弥さぁぁん」
「よし、決まりな」
一紗を残してエレベーターを下りて、経理部に向かった。
「おはよーございまーす」

