片道2時間。









「へえー、逆にそれがさみしくなるよね」




月曜日、目をらんらんと輝かせて近づいてきた由佳に、ホームでの出来事を話した。




「やっぱり小夏たちのしてる恋愛は、すごく切ないね」




「うん、会えないからなあ。

片道2時間って、本当に遠い。どうしても近づけない」





隣に行っても、それは時間制限付き。



必ず、駅でバイバイ。





「でも、来月は小夏が東京へ行くんだよね?いいな」



「うちの親、前澤と異常に仲がいいから、すぐ許可出たよ」



「親公認ってとこがいいじゃん」