片道2時間。






「ほら、聞いてやるから話せよ」




連れて行かれたのは、屋上へ続く階段。



授業が始まる直前なので、生徒の声は聞こえない。





「サボっちゃった」




「いいだろ、今日くらい。保健室行ってたってことにすればいいよ」





階段に座り顎を手で支えて、ため息をつく西野くん。


 




「恋の悩みかよ?」




「………」




「え、図星?」