片道2時間。





「この学校ともお別れだね」



「やっと大人になれたっていう感じ」



「そっか、もう大学生だもんね」






校舎を見上げてしみじみと呟く。





「……ありがとね」



「なんて?」



「なんでもなーい」



「はあ?」





本当にありがとう。



西野くんがいなきゃ今頃私はどうなっていたんだろう。