片道2時間。






「彼女さんとなにかあった?」






「……別れたよ」






「…そっか」





信じたくなくて、でも信じなきゃいけなくて。






視界がにじむ。






「…伊織くん、泣いてるの?」







泣いてるよ。





だって、この手で彼女を手放しちゃったから。