無心で歩き外に出ようとしたら、立ち止まっている鳴海がいた。 とっさに隠れてしまったけれど、すぐに後悔する。 鳴海は泣いていたんだ。 静かに、雪のように綺麗な涙を流して。 俺はその姿を見て、抱きしめにいこうと走った。 それは間に合わずに、鳴海は歩いてまたホームに戻ってしまった。 ……そっか、俺ら別れてるんだった。 抱きしめちゃ、だめなのか。