片道2時間。





無心で歩き外に出ようとしたら、立ち止まっている鳴海がいた。




とっさに隠れてしまったけれど、すぐに後悔する。





鳴海は泣いていたんだ。





静かに、雪のように綺麗な涙を流して。





俺はその姿を見て、抱きしめにいこうと走った。





それは間に合わずに、鳴海は歩いてまたホームに戻ってしまった。







……そっか、俺ら別れてるんだった。






抱きしめちゃ、だめなのか。