「こんなに、大好きなのに……」 大好き“だった”なんて言えない。 今でも、涙が出るくらいあなたが大好き。 「ちなみに、俺受験のときお前の隣に座った」 「うそ!気付かなかった」 「俺にとっては忘れられないけどな」 鼻を赤くした西野くん。 私の方を見て、にっこり笑った。 「西野くんの笑顔って怖い」 「えっ」 急に真顔になった西野くん。 それがおかしくて、笑える。 それと同時に目尻から涙が一つ、こぼれ落ちた。