片道2時間。







「知り合いあんまりいないなー」



「そうだね…」




廊下でなんとなく見たことある人はいる。




でも、喋ったことある!っていう人は全然いなかった。





「なにやってんの?」






突然後ろから聞こえてきた声に、由佳は一気に頬を染める。





「佐野くん!!」



「由佳と小夏ちゃんと一緒のクラスだなー!よろしく!」




ニカッと笑った佐野くん。



その笑顔に、由佳はますます頬が緩む。