ぼうっとしながら、地元のホームにつく。 もう、ここから東京まで行くことはないだろう。 別れよう、の一言で、全部全部終わっちゃったんだから。 「……さむ、」 冬の風が肌にびしびし当たって、寒いし冷たい。 早く帰ろ。 そう思って足を進めると、壁に見知った人が寄りかかっている。 「遅いぞ、馬鹿。寒い」 「西野、くん」 なんでだろう、すごくホッとした。