片道2時間。





「でも鳴海との気持ちまで離れるのは嫌だ。


俺、鳴海のこと好きだから、距離は離れていても心まで離れるのは絶対嫌なんだ」







………別れ話かと思っていたのに。





こんな暖かくて切ない言葉をくれるなんて思ってなかった。





   




そのとき、肩がじんわり濡れた感じがした。





それは、肩に頭を乗っけている前澤の涙。





私も涙が止まらなかった。