確かに俺だって変わったかもしれねぇ。



でもそれは、アイツに俺の変化に気づいて欲しかったから。



他の女にぎゃーぎゃー騒がれたかったわけじゃない。




全部…アイツのため……。




「…あーあ、俺ってだっせぇの…」




誰もいない部屋で小さく呟く。



その呟きも、
ただうるさいだけのテレビの音にかき消される。




ガチャ




リビングの扉が開く。




「…お風呂、あいたけど…」




そこに立っているのは部屋着姿の菜央。



風呂上がりだから、

頬が火照っていて、髪の毛も濡れている。



何ていうか…可愛い。




ていうか俺、菜央が心配で来ちまったけど…、


…朝まで理性もつのか…?