雨の日は大声で歌をうたおう

Vol.１１　もどりたくない過去

絶対戻りたくない過去があるとすれば
中学２年生の１年間だ。
いじめに遭ってたのだ。
原因はいまだに分からない。
クラスの男子は全員敵だった。
首謀者、取り巻き、見てみぬフリする奴。
私は自分を殺して、身を潜めるように一年を過ごした。
２年生のクラスは、１年生の最後の実力テスト順だかで
振り分けられたと聞いた時、
１点違えば、隣のクラスだったかもしれなかったのに、と
１問多く、もしくは少なく解かなかった自分を呪った。

私は腐るんだそうだ。
触ったら腐る。
彼らは私の机には触れなかったし、
私が彼らのものを触るのを嫌がった。
ひそひそ話は、全て悪口に聞こえた。
筆箱が無くなり、連絡帳はぐちゃぐちゃになっていた。
デスノートなんつーものが手に入ったら、
私は世の悪事を伐採する新世界の神のようなことはせず
せせこましく男子の名前を書きまくっただろう。
それがデスノートの正しい使い方じゃないだろうか？
今でも書いてやりたい、と思う私は根暗なんだろうか。

あの頃の私は醜く、鏡もほとんど見ず過ごした１年だった。
女子だけは何故だか仲良くしてくれたのだけど。
不良からとかも。
しょっちゅう悩み相談の手紙を貰っていたな。
ルーズリーフの手紙で、なんかイチゴ型とか小さな封筒型とかに折って。
私も中２の頃は色々と折れてたのに今では忘れてしまった。
そんな折り方ができるからと言って
もちろんあの頃の私を羨ましいとは思えないし
繰り返すが２度と戻りたくない。
決して。