最後の夏 ~十年の想い~



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お昼休み。


私はユイトに声をかけた。


彼はすでにみんなの人気者で。


男女問わず、沢山の人に囲まれていた。


「あ……の、飯野くん……」


何となく、ユイトと呼ぶのがはばかれてしまう



もしかしたら、もう、私のことなんて覚えてな
いかもしれない……そう思うと、軽々しく名前
を呼んではいけない気がした。


一瞬、驚いたような顔をして、彼は私を見た。