そんなこんなで数日後。
「ゴホッ・・・。」
「もー、お兄ちゃん。
なんで風邪ひいてるの!?」
「俺に聞くな・・・。」
「バカは風邪ひかないっていうのに。」
「俺はバカじゃないんだよ、
悪かったな妹よ・・・ゴホッ。」
そんな他愛もない会話。
そうです、風邪ひきました。
玲の風邪がうつったんだな。
・・・キスしたわけでもあるまいに。
「もー、私学校行くからね。
ちゃんと薬飲んで休んでるんだよー!」
「お前はいつからそんなお母さんみたいな子になった。」
「こんな兄貴がいたら嫌でもなる。」
「すいません。」
ため息交じりに玄関を出た妹。
俺の家庭は別に両親がいないわけではない。
ただ共働きで、両方海外へ飛び回っているため、家を不在にすることが多い。
おかげで妹もしっかりした子に育ってるけどな。
「・・・て、俺は父親か。」
はぁ、とため息をつきながら寝返りをうつ。
すぐに睡魔が襲ってくる。
気づけば俺は夢の中にいた。
「ハル先輩・・・。」
どこかで玲の声がした。
・・・声で分かるとか、
変態じゃねぇの、俺。
「・・・ん?」
違和感を感じ、バッと布団をはがす。
「あ、」
「あ、」
声が重なる。
そこにいたのは、
他の誰でもなく玲で。
「な、なんで・・・。」
「お見舞い、です。」
そういって彼女は微笑んだ。

