君の一番になりたくて


「ユキ。」
「おっ、ハル。
おっはよーっ・・って、うおっ!」
「ナイスキャッチ。」
「いや、ちょ、いきなり投げないで!?ってなに、これ、カフェオレ?もしかして俺に!?」
「悪いか。」
「どしたのハル、熱でもあるの?」
「・・・没収するぞ。」
「ありがたく頂戴します。」
「よし。」
変なハル、と言いながら、
ユキはストローを紙パックに差し込む。


「あ、そーいえば。」
「ん?」
「玲ちゃんに友達できたっしょ?」
「あぁ、らしいな。」
「これでハルの仕事も終わりだな!」
「・・・え?」
一瞬、ユキが何を言っているかわからなかった。仕事?何の事だ。
「あれ、だってハル・・・。
玲ちゃんの事保健医のリョウちゃん先生に頼まれてたんでしょ?
だったら、玲ちゃんにはお友達ができちゃったわけだし、ハルがわざわざ玲ちゃんのことお任せされることもなくなるだろ?
お役御免だよ。」
「・・・そうか。」
絞り出したその返事は、声になるのもやっとだった。
喉につっかえができたかのように、違和感を感じた。
あの・・・魚の小骨が刺さってる感じ。
それと同時に胸の奥に靄がかかっているように、ユキの話し声はそれ以上頭に入ってこなかった。



チャイムが鳴って、
先生が職員室の方から出てくる。
「あ、やべ。
ほらハル、席つくぞ。」
「ん。」

こうして迎えた、数学の授業は小テストがあって、俺の頭の中をかき乱すような数字の羅列した問題用紙を、ただひたすらに解こうとする俺がいた。