「なんや?また我が儘言って泣いてんのか?」 そう言って突然、男の子が僕とお母さんの会話に加わってきた。 「ハルくん!」 僕はうるうると潤んだ目のままハルくんを見つめる。 病室に入ってくると僕のベッドまで寄ってきた。 「どうしたんすか?」 「…ちょっ!やめて」 僕の頭をくしゃくしゃと触りながら、お母さんに話しかける。 「プールに行きたいって言ってきかないのよ」 はぁ~と溜め息を吐くお母さん。