会社の一階のエレベーターに並んでいる人の中に、勝美大介がいた。 今日もお洒落でかっこよく、さわやかだ。 年上に見えるけど、俺よりも年下の29歳だった。 あいつなら、こんな失敗しないのか? 俺みたいに、女を傷つけたり、後悔したり、しないのか・・・ 俺は、次のエレベーターに乗ることにした。 社員が一気に乗り込んで、エレベーターの前は誰もいなくなった。 19階で働く俺は、階段を使うわけにも行かず、嫌いなエレベーターに毎日乗る。