「こんなオヤジでええんか?」
耳元で囁く部長に私は頷いた。
その夜、私は荒海部長と大人の関係になった。
憧れているだけだった部長が、私の隣で優しく微笑む。
今までに出会ったどの男性にもない大きな優しさを持った人。
「好きやで」と耳元で囁かれると、私は幸せ過ぎて溶けちゃいそうになる。
普段は疲れた時だけ外す眼鏡。
眼鏡を外すと、それもまたかっこいいんだよね。
サイドテーブルに置かれた眼鏡と、2つ並んだ携帯電話。
「重くないですか?」
腕枕をしてくれる部長に問いかけると、部長はにっこりと微笑んでくれる。
「そんなん気にせんでええねん。このまま寝よな。」
鼻先にキスをしてくれた部長。
どうしてこんなに穏やかな気持ちになれるんだろう。
部長と初めて結ばれたのに、部長の肌に触れていると安心して、心地よい。

