4月・・・。

出会いの季節。

私は拓斗に出会ったんだ。

この出会いは、偶然じゃなく必然。

そう思わせるくらいに不思議な出会いだった。

クラス替えで初めて同じクラスになった拓斗。

喧嘩だらけ

女遊びばかり

裏世界と通じてる

・・・拓斗の評判は決して良いものではなかった・・・

その評判もあたし(ツカサ)も知っていた

いや、聞いていた。

だから正直、関わりたくなかったし同じクラス

ましてや隣の席なんてなりたくなかった。

評判だけで人を決め付けてしまっていた・・。

新学期、最初の日

拓斗は帰りのHRの時に現れた。

顔には複数の引っかき傷

鋭い目つき

人を寄せ付けない雰囲気

・・・噂通りだと思ってしまった・・・

けれども

隣の拓斗の引っかき傷が気になって

私はイラスト付だったけれど

カットバンを渡した.

おずおずと・・・隣を見ながら渡した・・。

「良かったら使って?」

『俺!?』

「うん・・・っ!」

『あー、大丈夫(笑)

 猫に引っかかれただけだから。

 カットバン貰っても良い?』

「えっ?うん。

 猫だったの??」