花の名は、ダリア


「うるさい、ソージ。
誰だって、たまには失敗しちゃうコトもあるでしょう?
そんなに叱らないでよ。」


はぁぁ?

叱ってンじゃねェし。
『失敗』で片付く問題でもねェし。

んもう…チャンバラって案外難しいのね、なんて呟きながら。
少しだけ、痛そうに眉を顰めながら。

ダリアは左手で袖を肩から引きちぎり、切断されてボタボタと血を流す右腕を剥き出しにした。

言ってるコトは可愛らしいケド、やってるコトはかーなりエグいよ?


「ダリ… コホっコホっ」


傷口を目にして息を飲んだソージが、その拍子に咳き込んだ。

口元を覆った彼の手からも、収まりきらなかった血がボタボタと落ちる。


「無理しないで、座ってて。
私なら平気だから。」


血を吐き出し続けながらも刀を手離さないソージを、心配そうに一瞥したダリアが言った。

そしてすぐに視線を移し、斬られた腕を拾い上げながらカシラを睨みつける。


「ちょっとソコの不完全さん!」


「ぐぅぅ…」


『不完全さん』と呼ばれたカシラもまた、転がるのをやめて立ち上がり、憎々しげにダリアを睨んだ。

なんつーか…
ソレ、カシラのトラウマワードみてェだよ?