って、ナニ?その悪魔のいけにえ。
カシラってば、レザーフェイスのご親戚?

そりゃソコまでイってりゃ、性癖や趣向なんて言葉じゃ括れねェわな。

ダリアは、このコトも知っていたのだろうか。

そして今、ドコにいるのだろう…


「なぁ、今夜、変なコトなかったか?
変なヤツが来たりとか。」


もう全部話したから放して、なんてモゾモゾ動き出そうとした男に、ソージは最後の質問をした。

すると男はキっとソージを睨み上げ、吐き捨てるように言い放つ。


「変なコト?変なヤツ?
ソレ、全部おまえだろが。」


デスヨネー。

でも、そうじゃなくて…


「俺以外で、さ。
例えば異人とか、忍者とか、天女とか…」


「幅、広っ!?
でもって、どれもあり得な」


キャァァァァァ…
ぅわぁぁぁぁぁ…

男の言葉を掻き消す、絹を裂くような女の悲鳴。
さらにその悲鳴を掻き消す、野太いヤローの絶叫。

男の上から飛び退いたソージが反射的に刀を構えたのと、仏殿の扉を蹴倒して複数の男たちが飛び出してきたのは、ほぼ同時だった。