両目からぶわっと涙を噴出させたサムは、ソージにまろび寄って足に縋りついた。


「良かった!
生きてたンだね!
良かったぁぁぁぁぁ!!」


「は?
あんなモン食らわせといて、ナニ言ってンの?
放せ。」


「僕が間違っていたンだ!
どうか愚かな僕を蹴ってくれ!
踏みつけてくれェェェェェ!!」


「ちょ‥
まじで放して、キモイ。
人を足蹴にするのはわりと嫌いじゃないケド、蹴られて悦ぶヤツとかキモイ。
てか、コワイ。」


ソージは大概な恐怖を味わい、なんとか放してもらおうとサムを踏んだり蹴ったり。

サムはさっき味わわされた恐怖などすっかり忘れ、離れるものかとしがみついてソージに踏まれたり蹴られたり。

ハイ、カオス。

♂×♂な貫一お宮を驚いた顔で眺めていたダリアの色のない唇が、とうとう綻ぶ。


「うふふ、やめて、二人とも。
とりあえずソージは、そのワカメで股間を隠すべきじゃない?
貝殻があれば一番いいンだケド。」


「股間に貝殻?
貴方は俺を変態にしたいの?」


呆れ顔でそう言ったソージは、頭から掴み取ったワカメを見て、自らの股間を見て…

結局、足元にいるサムにベチャっと叩きつけた。