花の名は、ダリア


お肌がデリケートなソージは、日がある時間に運航しているフェリーには乗れない。

夜に自分たちで船を出し、この島にやって来たに違いない。

その船を借りることが出来れば。

この際、定員オーバーなんて細かいコトは気にしていられない。

ギュウギュウ詰めでも、スピードが出なくても、本土に辿り着ければそれだけでいい。

その船を借りることが出来れば、この島から脱出できるハズ…なンだケド?


「ムリ。
解体して沈めちまったから。」


ハイ!
夢も希望も消え失せた!

なんてコトしてくれちゃってンの───!?

カオリはワナワナと震えながら、肩を竦める黒髪の解体業者を見つめた。


「な…
なななんでワザワザ…」


「どうせ待ち構えてるだろうから、裏かいてやろうと思ったの。
船なんかあったら、俺らが着いたコトがすぐにバレんだろ?
てかおまえら、捜してたろ?」


あれェェェェェ!?
仰る通りィィィィィ!?

コレ、ナニか!?
アレか!?

船が解体されたのは、自分たちのせいってか!?

夢も希望も消え失せたのは、結局のトコロ自分たちのせいってか!?

クっ…