「ぐぅぅ…」
遅かった。
カオリが伸ばした指の先にいるタナカは、一瞬で金髪のヴァンパイアに捕えられていた。
片手で太い首を掴まれ、足の爪先が床から離れるほど巨体を持ち上げられて。
…
絞められてンじゃん。
ほらぁ、言わんこっちゃない。
って、まだナニも言えてなかったンだケドさ。
「残念だよ、カオリくん。
一番の理解者だと思っていた君が、僕を裏切るなんて。」
首を絞める手を引っ掻きながら暴れるタナカをものともせずに振り向いたヴァンパイアは、悲しげに睫毛を伏せて呟いた。
それから、唇を綻ばせる。
優しく、柔らかく。
「でも、僕は君を許そう。
『穢れし者』として生かしてあげよう。
だから逃げずに、ソコで待っていてね。」
この柔和でおぞましい笑顔に。
この柔和でおぞましい言葉に。
ずっと騙されていたのだ。
なんてバカだったンだろう。
バカで。
電波で。
人生詰んで…
あり得ねェェェェェ!!
バイオをハザードさせっぱなしバカの言った通りだなんて、あり得ねェェェェェ!!!



