花の名は、ダリア


「あなた様を必要とする仲間は、まだまだいますよ!
例えば、病気の子供を抱えた夫婦です。
彼らは今、絶望に打ちひしがれながらも、子供を蝕む病魔と闘っています。
でも!
あなた様の治める『使徒の国』でなら!
そんな闘いは不要です!
苦しみも悲しみも取り払われ、永遠に家族揃って笑顔でいられるのです!」


「へー…」


「ふーん…」


「どうです!?
素晴らしいではありませんか!?
あなた様の元でなら、人類は大きく発展し、終わることのない幸福を謳歌できるのです!」


「「…」」




あら?

もう相槌すら打ってもらえない。

ソージは胡坐をかいた膝の上に肘を置いて頬杖をつき、カワイソーなコを見るような目でカオリを眺めている。

ダリアは頬張った肉をハミハミしながら、カワイソーなコを見るような目でカオリを眺めている。


「そんな目で見ないでよ!」


顔を真っ赤にしたカオリが怒鳴るが…

コレはしょーがない。

そんな、ガキでも見抜けるようなカルトの勧誘常套句を、得意満面で披露されてもネー。