花の名は、ダリア


ダリアが実にアッサリ頷いた途端、死体の顔がヒョコっと持ち上がり、濁った眼差しが彼女を射抜いた。


「…ほんと?」


「ほんとよ。」


死んでいた目に、光が宿る。


「…俺は貴方の恋人ですか?」


「そうよ、ソージ。
だから、早く出てきて?
一緒に帰りましょう?」


宿った光が大きくなり、キラキラ…
いや、ギラギラと輝き始める。


「…フハハハハハ!
可愛い恋人の頼みなら、断れねェなァァァァァ!!??」


意気揚々と立ち上がったソージは…
某隊士コスで腰に提げていた日本刀に、手を伸ばした。

目は閉じ、姿勢は低く。
左手は鞘を握り。
右手は柄に近づき…

おいおい。
死体から蘇った途端、物騒じゃねーか。

だが、コス仕様の刀なんて、所詮レプリカ…だろ?
よしんば本物だったとしても、強化アクリルガラスには太刀打ちできない…だろ?

彼らには今、無駄なチャレンジをしている時間などないコトを、教えてやらなければ。

ソレが親切ってモンだ。


「バカな真似はやめたほうがいい。」


めげないサムが、再度親切心を発揮するが…